投資に役立つ! 天才ハムスターの徒然日記

投資や起業、生活に役立つ情報やタダの余談をお伝えします。語り部はは極々天才(※ハムスター比)で、あくまで可愛いゴールデンハムスター『はむ・すぶた』。斜め上から目線だが、本質的には、たん…純粋で天然。好きになったら一途なのだ。 一途。 そんな人とは違う視点で綴る一風変わったブログを末永くお付き合いください!

【唯一絶対の】競馬の予想方法が判明した その⑭

 

はじめに

このシリーズは

この道1万時間を優に超える小生の独断的考察で

「血統こそが、唯一の競馬予想方法」という極論を基に

最終的に、"誰もが使える競馬予想" に

うっかり たどり着いてしまうシリーズである。

 

ちょっと長期連載である。

末永くお付き合いください♡

 

そして世界へ

年が明け、2012年。

現役最強の日本代表馬。

次の舞台は、当然『世界』。

 

オルフェーヴル陣営の2012年の最大の目標は、

秋にフランスで行われる事実上の世界一決定戦

凱旋門賞

に定めることとなる。

 

 

当面の目標は、春の大レースGI『天皇賞(春)』。

未だ未対戦の古馬を相手に、国内平定を目指す。

 

しかし、ここでオルフェーヴルの悪癖が、嫌な形で顔を覗かせることになる。

 

歴史に残る前哨戦

3月18日

オルフェーヴルは、天皇賞の前哨戦、阪神大賞典芝3,000mに出走する。

秋のフランス遠征を見据え、スローペースのレースの中で折り合いをつけ、

好位から抜け出す「普通」の競馬を陣営は志向したのだ。

 

レースでは五分のスタートを切ると
オルフェーヴルは、鞍上池添になだめられ、3番手でレースを進める。


最初の1000メートルの通過が64秒9。

陣営の思惑通りのスローペース。

 

しかし、1周目の4コーナーで早くもレースが動く。

 

スローペースを早めに察したナムラクレセント

外を進むオルフェーヴルの更に外を一気に捲って先頭へ。

 

それに反応してしまったオルフェーヴル

我慢が利かずに1周目のホームストレッチでナムラクレセントの2番手に、

そして、遂に向正面の入口付近では先頭に立ってしまう。

 

そして、ここから歴史に残るレースをオルフェーヴルは展開することとなる。

 

先頭に立ち、1頭になってしまったオルフェーヴル

そう、1頭になってしまったオルフェーヴルは、自分の役割を思い出す。

 

そして、2周目の3コーナー。

オルフェーヴルは、使命を実行する。

 

そう、オルフェーヴルはレース中にも関わらず、

外ラチに向かって逸走したのだ。

 

上にいる池添を振り落としてやるぅ!

 

…と、考えたかは分からないが、

場内モニター、競馬中継をみていたファンには、

急激に失速し、馬群に沈んでいったように見えた。

 

悲鳴があがる。

 

故障発生? 現役最強馬が!?

 

オルフェーヴルは、馬群の最後方付近にまで位置取りを下げてしまう。

 

しかし、いつもと違うことが一つだけあった。

そう、鞍上池添が、振り落とされていなかったのである。

頑張った! 謙一!

 

なんとか池添が鞍上で立て直した直後のことである。

オルフェーヴルは内ラチ側に他馬がまだ走っているのを見つける。

 

(あ、まだレース終わってなかったっすか!?)

 

再びハミをとり、ありえない加速でレースに復帰するオルフェーヴル

そして、その勢いそのままに、最終コーナーでは先頭に並びかける!

 

しかし、さすがにロスが大きい。

 

内ラチ沿いをロスなく走ったギュスターヴクライ

半馬身捉えきれずに、2着敗戦となった。

 

黒歴史に残るレースである。


2012/03/18 第60回 阪神大賞典(GⅡ)【ギュスターヴクライ】 kei baさんのページ

 

「100メートルは余分に走っていた」(池添談)

 

そうコメントが残るほどの逸走に対し、

いうまでもなく、平地調教再審査の制裁が与えらる。

 

三冠馬年度代表馬にも輝いたトップホースの再審査は異例中の異例である。

 

しかし、それでも勝ち負けにまで持ち込んだ破天荒さと能力は、

ファンや競馬関係者をして、

オルフェーヴルは常識でおさまる馬でないこと

少なくとも、優等生でないことを、かえって印象付けることとなった。

 

汚名返上の世界へ

その後出走した「天皇賞(春)」で、

オルフェーヴルは、生涯最低の11着に敗れる。

 

体調が優れなかったことに加え、

開催された京都競馬場の馬場状態が好みでなかった為、

途中で、レースを投げてしまったらしい。

 

2019年高校野球岩手大会決勝で、

最速163キロをマークするプロ注目の右腕

佐々木投手を連投による故障を防ぐため登板させなかった

大船渡高校の国保監督の"英断"を思い出す。

 

故障したらしたで、

それを乗り越える復活劇で感動させろ

ということなのだろうか。

 

 

しかし、ステイゴールドには、人間の思惑など、知ったことではない。

とはいうものの、その "人間の思惑" に生かされているのも事実。

 

ファンの期待を裏切った代償として、

今年最大の目標である凱旋門賞への遠征は、次走の結果次第ということとなった。

 

そして、体調がまだ整わない中、負けられない

夏のグランプリレース『宝塚記念』へと出走する。

 

レース後、池添はスタンド前で涙を流した。

 

 

「ホントにキツくて…ホントに良かったなって思います。」

 

「この馬の強さって言うのを、やっとね。

 一番強いと思っていたし、やっと見せることができて…

 本当にありがとうございます」


「ファン投票を、ここ2走不甲斐ないレースだったんですけど、

 1位に選んでいただいて、本当にありがとうございます。

 1番人気でしたし、その期待に応えたいと思って一生懸命乗りました!

 これからも、オルフェーヴルを追い続けて下さい!!」

 

最後は笑顔だった。

 

池添謙一は、勝利騎手インタビューでよく泣くジョッキーである。

感情を素直に表に出す人間なのだろう。

そして、馬に対して、真摯なのだ。

 

こうして、オルフェーヴル

世界最高峰への挑戦権を手に入れた!

目指すは、フランス。第91回凱旋門賞である。

 

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凱旋門賞が行われるパリ・ロンシャン競馬場
ちなみに2017年改装中 (中央は筆者)